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2020年2月25日火曜日

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探偵シリーズ バックナンバーから~

「夫の二度目の裏切り…妻の決断②」

 【8年前に弁護士の紹介で夫の浮気調査をしている40 代のリピーター。当時の調査結果は、30 代の既婚女性との不貞をしていた。子どもも高校生で離婚には踏み切れず、弊社がボディーガードとして立ち会い、妻が女性に会って身を引かせたという結末がある。夫には極秘裏に進めた。妻は子どものため、生活のために平然を装い生活を続けて来たものの、今では子どもたちも家を出てしまい、夫との彩りのない生活を続けている。時折、寂寞(せきばく)とした思いに駆られてしまう。そんな時、妻の親友がアウトレットモールで、夫が同年代の女性といるところを目撃した。今度は不貞の証拠をつかんで離婚したい。調査5日目、自宅を出た夫は、会社には立ち寄っただけで、そのまま車を走らせ、2階建てのアパートの一室に入る。普段着に着替えて車で向かった先はホームセンター。飲料類等をケース買いして再びアパートへ。そのまま張り込みを続けること7時間。午後5時30 分を廻った時、アパートの駐車場に車が止まった。一人の女性がスーパーのレジ袋を片手に、夫のいる部屋に消えた
 驚愕(きょうがく)の事実が判明した。妻から預かった社員の集合写真に写る2人の女性社員のうちの1人だった。それは妻が疑っていた女性とは別の女性。当初、この女性はありえないと妻は言っていたことを思い出す。その女性は夫よりも年上の50 代半ばで、どこにでもいる地味なタイプだったからだ。調査を続けると、女性はそのアパートに住み、夫は泊りはしないものの昼夜を問わずに頻繁に出入り。休日も二人で出掛け、県外の時は決まって手をつなぎ腰に手をまわす。調査中その部屋を見渡せる高台から、夫が下着でいる場面や電灯が2時間ほど消える場面、2階から手を振る女性の姿など不貞としての証拠を捉えた。
 妻の要望により女性の素性等の調査をすると、そのアパートの名義、光熱費もすべて会社になっている。女性は夫が工具メーカーに勤務していた時に別の部署で働いていて結婚歴はない。夫が5年前にその工具メーカーの代理店として独立し、2年前に女性に声をかけ社員として雇用したということが判明した。
 報告の日、妻は都内で会社員をしている息子と来た。息子は父の母に対する冷たさや、家族に対する金銭の締め付け、それでいて自分だけはゴルフ、酒に興じる自己中心的な父に対して強い反感を持っていたから、家を出て都内で就職したと。「絶対に父を許しません。きちんとけじめをつけさせて、両親が離婚したら栃木に戻って母と暮らします」と優しいまなざしで話してくれた。息子の優しさに妻の眼から涙があふれた。
 
 *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

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