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2020年7月21日火曜日

7月21日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

「眠れぬ日々

 【子どもができたのを機に、母親が暮らす妻の実家へ移り住んだ。気が弱い夫の性格を見透かし、妻と母親が生活すべての実権を握っている。この母娘は、夫に子どもを預けて頻繁にパチンコや居酒屋に出かけてしまう。時には、母親だけが帰宅し妻は外泊することも。挙げ句の果てに、夫はネットで見つけた探偵に調査を依頼したが証拠とはならないずさんな結果。悪徳業者だった…。(前号より)】
 妻がいつ出かけるのか分からない。そこで、夫が子どもを連れて実家へ泊りに行くというXデーを作った。夫と子どもが実家に出かけるという午前10時から調査をすることに。すると現場へ向かう途中に携帯電話が鳴る。「もう出かける準備をしています。間もなく出かけるかも」と焦る夫。間に合わなければ調査が空振りになってしまう。バイクを走らせる探偵に1分でも早く現場に到着するよう激を飛ばす。新4号を激走する。何とか9時30分に到着。すると間もなく、母親と妻は車に乗って出かけた。
 妻たちは隣県にあるパチンコ店へ。既に30人ほどが並んでおり、その真ん中付近に並ぶ30代後半の男性と合流した。3人の会話や振る舞いを観察すると、ただのパチンコ仲間ではないことが容易に分かる。それぞれが見せる笑顔がそれを物語っていた。調査車両も合流する。それから4時間あまり遊戯し、母親と妻だけが車で別のパチンコ店へ。男性は、玉が出ているためかそこを離れない。必ずこの男と妻は関係があると探偵の勘が働く。母と妻、男を二手に分かれて張り込む。それから1時間後、男は両替し1万円札8~9枚を手にした。その後、レストランで3人は合流。妻だけがワインを飲む。2時間後、3人そろって店を後にしたが、妻は当たり前のように男の車に乗り、母親と別れた。男の車は、また別のパチンコ店へ。母親がいないためか、店内を歩く男との密着度合いが増す。肩を寄せ合い腕を絡ませ遊戯する。
 夜9時半を回った頃、二人の車は幹線道路を離れて農道を走る。追跡する車・バイクは前照灯を消し、ひたすらそのバックランプを追う。すると、車は郊外にある古ぼけた1軒のホテルに入った。調査車両も、二人の入室が撮影できる部屋に車を入れる。二人は宿泊タイムになる10時ジャストに入室。結局、翌朝10時にホテルを出て、妻を自宅付近のファミレス駐車場で降ろした。
 後日の素性調査で、その男は母親が勤める保険会社の上司で、千葉から単身赴任していることが判明した。娘の夫と暮らしながら、自分の会社の上司と娘の不倫を公然と認めている母親。そこには、おぞましい陰謀が隠されていた。残念ながら、その結末は紙面では掲載できない。
 (前回はホームページをご覧ください)
 *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。


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