Powered By Blogger

2020年3月16日月曜日

3月16日

探偵シリーズバックナンバーより~

「偽りの『離婚協議書』①」

 2年前に夫の浮気調査をした女性が、28歳になる妹を伴って相談に訪れた。内容は妹と交際している男性のこと。妹が看護学校の3年生の時、合コンで知り合った8歳年上の男性だった。妹は地味で真面目でおとなしいタイプ、合コンには興味がなかったが人数合わせのため出席した。
 妹が小学6年の時、両親は離婚。家を出て母親と姉と妹とアパートに移り住んだ。母親が昼・夜働き生活を支えた。ことあるごとに自分の過去を悔やんでいる母に「女も自立できないとだめ。結婚しても夫に経済的に依存してしまうと、遠慮が遠慮を生み結果的に夫の顔色を気にするようになってしまうから」と言われ続けてきた。母親は看護師になることを勧め、姉妹とも看護師になることができた。姉は看護師をしていたおかげで調査費用も出せたし、女癖の悪い夫と離婚できましたと自嘲する。
 妹が先日、姉に初めてその男性のことを話してきたという。姉に促された妹が、そのいきさつを話し始める。その男性は初めて交際した人で、8年交際している。看護師となって3年は、病棟の看護師として寮に住み仕事を覚えるのに必死で、休日も会社員の彼とはなかなか会えなかったが、少しの時間をつくりながら交際をしてきた。4 年目に寮を出て、一人暮らしを始めたが、彼が泊まっていくことは一切ない。その理由は「県西に住む両親の体調が悪く、泊まれない。いずれ施設に入居させることになるから、会社を終わってから清掃会社でバイトをしている」とのこと。それを信じ、夜の連絡も控え食事代などのデート費用もすべて負担していた。
 そして、あるデートの日、ファミレスで食事をしている時にちょっと電話をしてくると彼が席を外した。罪悪感に苛まれながらも、無造作にテーブルに置かれていた彼の長財布を開き、運転免許証をスマホで撮影した。その住所は、聞かされていた所とはまったく反対方向の県東だった。でも、彼のことが大好きで、追及することはできなかった。
 しかし、不安は高まるばかり。意を決し、平日の昼にその住所を友達と見に行った。一軒家だった。友達が発した何気ない一言、「結婚してるんじゃないの?」にひどく動揺した。次のデートの日、その友達に付き添ってもらい「結婚しているのは分かっています。別れます」とカマをかけ別れた。傷心の日々が続く。本当に好きだった。10 日後、彼がもう一度会いたいと。そして見せられたのは「離婚協議書」だった。うれしかった。それから4年。彼に結婚したいと告げた。しかし、期待していた言葉は返ってこなかった。もしかしたら、離婚は嘘? 真実を知るのが怖い。姉の後押しもあり調査をすることに。
 (次回に続く)
  *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

探偵選びのワンポイントアドバイス
【有料で自作自演のサイトを作成して、自社を「ランキング1 位」に評価し、他の探偵社を勝手に順位付けをする】
・ネット上での巧みな宣伝文句に惑わされることなく、必ず自分の目で信頼できる探偵かどうかを見極めてください。

0 件のコメント:

コメントを投稿