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2021年3月31日水曜日

3月31日


 

探偵シリーズバックナンバーより~

339 「極悪妻…その後の更なる悪行」

 

 2月某日、県南の弁護士から事務所への来訪要請。その内容は依頼人の妻の浮気調査だった。子供が1歳を過ぎた昨年12月頃から、頻繁に実家がある隣県に外泊するようになったという。隣県と言っても、車で30分程度の距離。不審に思い妻が外泊するという日の21時過ぎに、妻の車が実家にあるか友人の協力を得て確認に行く。車は無かった。翌朝の5時、再び実家を確認したがやはり妻の車はなかった。

 妻の写真を見せてもらう。我々は言葉を失い背筋を悪寒が襲う。妻は3年前に浮気調査をした女性だった。【探偵シリーズ『極悪妻』 298号、平成30822日付・299号、平成3095日付】(ホームページをご覧下さい)。言葉がでないとはまさにこのこと。しかし、秘密保持の立場から、この過去の事実を弁護士と依頼人へは悟られてはいけない。そこで2人のなれそめを聴きながら同一の女性であるとの確信を得ていく。夫とは3年前の10月にSNSで知り合い、交際が始まり1年後に結婚。交際当初、妻からは離婚歴があり、女の子が2人いたが、元夫の舅(しゅうと)と姑(しゅうとめ)の執拗ないじめを受け、強引に離婚させられ親権は元の夫にとられてしまったと涙ながらに話してくれたという。それを信じている夫に対して憐憫(れんびん)の情が湧いてしまう。

 妻は実家の近所に住む妻子ある公務員の子を妊娠して、子供を産むからと相手に離婚を迫り、結果的にその家庭を破綻させ、妻自身も離婚し親権も失った、というのが紛れもない事実であるからだ。さらに、離婚したのは10月で、夫と交際が開始した時期とも重なるというおぞましき現実を目の当たりにした。

 調査開始。調査開始後2日目の昼、大型ショッピングモールにある有料の民営託児所に子供を預け、屋上に駐車してある男性の車に乗り込みラブホテルで4時間過ごした。後日の男性の素性調査で、自宅近くの大型カーショップに勤める妻子ある男性だった。報告の時、夫は悲たんにくれるどころか、実家へ行く日も調査し、徹底的に真実を暴きたいと語った。実家に泊まるという日、妻は子供を実家に預けて近くのスーパーへ徒歩で向かう。するとこの前の男性とは違う車に乗り込む。車2台とバイクで、慎重に尾行する。最も注意を要するのは、信号で停車した時にすぐ後ろにつかないことと、信号の変わりばなに、見逃さないことだ。車は駅前の繁華街を抜け、大型国道に出る。行き着いた先は、あるアパートの一室。後日の素性調査で、この男性は妻の高校時代の同級生だった。妻は2人の男性と不倫関係にあった。GK探偵事務所20年の歴史の中でも、最も非道な妻だった。

2021年3月29日月曜日

3月29日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

「極悪妻…許しがたき悪行②」

 

 【埼玉県A 市に住む33 歳夫。内容は妻の不倫。タンスの奥に、派手な下着が隠されていた。妻の行動が怪しい思い始めた矢先、「離婚したい」と言われた。夫は自宅内にIC レコーダーを仕掛けた。驚くべき事実が判明。不倫相手の子を妊娠していた。6 週目で、不正出血があり一緒に婦人科に行くという。夫婦には3歳と1歳を過ぎたばかりの2 人の娘がいる。ICレコーダーを確認すると、妻は自分も離婚する事や相手の男性に離婚を迫っている事、子供を産むという強硬な態度が見て取れ、男性はことが発覚することを相当恐れている。一緒に産婦人科に行くという平日に調査。男性が迎えに来た。着いた先は車で30 分ほどのレディースクリニックだった

 男性と妻が連れ立って院内へ入る。探偵も潜入し様子を伺うと、男性も一緒に診察室に入った。夫に状況を説明する。なんとこのレディースクリニックは、娘2人を出産したところだった。この信じがたき行動に、夫は言葉を失ってしまった。診察が終わり、待合で妻は男性とともにエコー写真を見ている。流産したわけではなかった。2人は、クリニックを出て大型ショッピングモールへ立ち寄り、食事の後、駐車場の奥まった場所で2時間ほど車内にいた。前後に調査車両を配置して車内の様子を伺い証拠映像をとる。2人は抱き合い、キスを何度も繰り返している。そして、保育園の迎えに間に合う時間帯に妻をアパート前で降ろした。

 その後、男の尾行に切り替える。男の家を判明させ素性を明らかにしなくてはならない。行きついたのは隣県の農村地帯にある比較的大きな農家。本宅と新宅が同じ敷地内に建っている。男の帰りを待っていたかのように、夏休みで自宅にいた小学生低学年の女の子が駆け寄り抱きつく。名前を調べ夫に報告。そこには驚きの事実が隠されていた。男の家は妻の実家と同じ組内で、しかも親戚同様の付き合いをしている家。妻の相手は35歳の長男で地元役所の公務員。夫と妻の結婚式にはその父親も出席していたという。 夫が言うには、地元では歴史のあるお囃子(はやし)の時、妻が子供を連れて3日ほど帰省した。IC レコーダーにあった6週目、この帰省時期と重なる。あまりのできことに、夫は電話口でおえつしていた。

 その後も調査が続いた。妻は離婚してくれないと子供を産む、男はおろしてほしい…。妻の強硬な態度に男はへきえきしている。妻の要求に仕方なく応じるように、足しげく男は妻の元へと通い密会を繰り返している。夫はどうしていいのか冷静に判断できない。現在はGKのカウンセラーとともに、夫とその両親を交えて最善策を模索している。

 (前回はホームページをご覧ください)

 *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

 

2021年3月24日水曜日

3月24日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

「極悪妻…許しがたき悪行①」

 

 8月某日、午前1時の電話。埼玉県A市に住む33 歳夫からの悲痛な相談。内容は妻の不倫。今年4月に仕事に復帰してから、夜の外出が増え常にスマホ持ち歩きロックをかけている。タンスの奥には、派手な下着が隠されていた。また、何かにつけてけんかを仕掛けて来るような言動が多くなり、妻の行動が怪しいと思い始めた矢先の1週間ほど前、唐突に「離婚したい」と言われたという。

 夫は、罪悪感を抱きながらも、自宅内にICレコーダーを仕掛けた。そして驚くべき事実が判明した。それは不倫相手の子を妊娠して6週目だということ。不正出血があり一緒に婦人科に行くという。夫婦には3歳と1歳を過ぎたばかりの2人の女の子がいる。夫はレントゲン技師、妻は臨床心理士で病院に勤務していた時に知り合い結婚した。妻は隣県の出身。

 夫とは翌日に面談した。目鼻立ちが整ったいわゆるイケメン。礼儀正しく優しさがにじみ出ている好青年。写真の妻も容姿端麗、女優・アナウンサー並みといっても過言ではない。夫がIC レコーダーに録ったものを確認すると、妻が相手の男性に離婚を迫っている事や子供を産むという強硬な態度が見て取れた。男性がへきえきしている様子や、ことが発覚するのを相当恐れているのが分かる。つまり、妻は妻子のある男性と不倫したあげく妊娠し、その男性に離婚を迫り、子供は産むというやり取りが記録されていた。話をする夫の涙が止むことはなかった。夫の心の痛みは計り知れない。その痛みを享受し調査が始まった。

 一緒に産婦人科に行くという日、夫は予定どおり8時に自転車でアパートを出る。それから15 分後、妻は子供2人を保育園に送り9時前に帰宅。夫の話では、近くのスーパーの2階の駐車場へ男が迎えに来るとのことだったため、そこにも探偵を張り込ませ尾行に備える。すると、予想に反して1030分、アパートの駐車場に他県ナンバーの車が停車した。この車が怪しいと思ったとたん、化粧を施しワンピースに身を包んだ妻が助手席に乗り込んだ。男が相当警戒の目を向けて来ることを想定し、車2台とバイクで慎重に尾行する。最も注意を要するのは、信号で停車した時にすぐ後ろにつかないことと、信号の変わりばなに見逃さないことだ。

 車は国道に出た後、渋滞を回避するため住宅街のわき道をすり抜けていく。行き着いた先は、車で30 分ほどのレディースクリニックだった。妻だけがクリニックの扉をくぐる。すぐさま出てきて、再び車に乗り込み発進。受付を済ませたのか。その後、近くのコーヒー店に入った。夫から電話が入り一通り行動を説明する。そこには驚がくの事実が。このクリニックは

 (次回に続く) 

2021年3月19日金曜日

3月19日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

「真昼の真実妻の場合

 

 子供を迎えの幼稚園バスに乗せた妻は、小走りでマンションのエントランスに向かう。妻の顔と全体像を撮影し、それを担当する探偵たちにすぐさま送信する。それは、探偵たちが妻を完ぺきに「面識」するために必要不可欠なこと。特に、女性の場合は、夫から見せてもらった写真とは乖離(かいり)している場合も少なくないからだ。飛び抜けた美人というほどでもないが、バランスのよい顔のつくり、最適の化粧を施している。服のセンスもよい。体つきも、細身だが決してやせてはいない。いったん 部屋に戻った妻は、ものの2、3分で出て、100㍍ほど先の月決め駐車場から車を乗り出した。一方通行、行き止まり、狭い路地が細かく入りくんだ、徐行でしか進めないような路地を進んでいる。相当警戒しているのがわかる。

 しかし、警戒が強いことは既に織り込み済みだった。夫から、以前、他社に依頼して尾行したが、失敗していて、妻は口にこそ出さないが、尾行されたことを認識しているのだと。そのため、最高難度の布陣を敷いた。プロとして失尾(見失うこと)は許されない。妻の車は、10分ほど走って再び月決めに帰ってきた。周りの様子をうかがいながら携帯を操作している。5分ほどして、再び車を乗り出し、デパートの立体駐車場へ。そこから、向かった先は、下着売り場だ。

 そこでは、ふたりの女性探偵がマークする。買う様子はうかがえない。この妻は、下着売り場に来れば、男の探偵のマークは難しくなることを知っているのだ。デパートを出た妻は、今度は、パチンコ店内を通り抜け裏の出口を抜けた。これは、「蛇抜け」という、まったく関係のない建物を通り抜け尾行を逃れようとすることである。ここまでやるのは、必ず過去に調査された経験がある人間にしかなし得ない行動だ。そして、パチンコ店の裏の出口に停車していた車に乗り込んだ。

 最終的に行き着いた先はラブホテル。なんとか、バイク追跡班の1台だけが、捕捉できた。その後、3時間の逢瀬のあと、妻は自宅へ戻り、男性は、県南のある会社に入った。勤務中の逢瀬だったのか。後日、男性の素性調査を実施。結果を聴いた夫の顔は、強い翳(かげ)りを見せた。 「この男か」とだけつぶやき、夫は多くは語らず事務所を後にした。

 (前回はホームページで)

 

2021年3月15日月曜日

3月15日

 


探偵シリーズバックナンバーより~


「真昼の真実妻の場合

 

 県央に住む50代の夫。身にまとうスーツは、かなりの高級品である。ブランドまでは特定できないが、そのゆったりとしたシルエットといい、仕立てもよい。職業については自営業としか語らない。

 ゆとりを見せるためだろうか、その表情は穏やかだが、嫌悪感と嫉妬(しっと)を無理やり閉じ込めているようにも感じた。妻とは20歳以上も年が離れており、幼稚園に通う女の子が一人いる。夫は、3度目の結婚であり、結婚していた時に、現在の妻と知り合った。本当は、家庭は壊すつもりなどまったくなかった。最初は、後腐れもなく、楽しく過ごせればいい、ある意味、人生におけるエッセンスとでもいうような、理想的な恋愛ができればと思っていた。

 しかし、恋愛中に、結婚を前提として付き合い始めた男性がいると告げられたときから、その思いは激変した。嫉妬が心を揺さぶり、嫉妬が身体を蝕(むしば) んだ。夢中になって引き止め、その代償として前妻と子供をにべもなく突き放し、家を出て離婚し、そして結婚した。今振り返っても、その時は罪悪感をはるかに凌(しの)ぐほど彼女を手放したくないという思いが頭を占拠していたという。

 しかし、結婚4年を過ぎ、子供が幼稚園へ通うようになってからだろうか、妻の態度が妙に感じられた時が何度かあった。夫が近寄ったとき、妻がふいに身を引いたとか、視線を合わせなくなったとか。それも、露骨にではなくて、思わず身体が無意識のうちに反応したとでもいうように。

 また、都内での商談がキャンセルになり、昼過ぎ、急に自宅マンションに帰宅したら妻の姿が見えなかった。携帯に掛けると呼び出すものの出ない。折り返し掛かってきたのは20分後で、「幼稚園の保護者たちで食事をしていて、今店を出た」という。しかし、外での会話でも車内の会話でもないことが分かる。ざわめきも何もない。よく、密室での会話にありがちな、「響く声」だった。

 夫の疑惑は、確信に近いものへと変貌(へんぼう)していった。そして、子供を幼稚園バスに乗せた後から調査する決断をした。調査開始2日目の朝、昨日とは別人のような装いで、化粧も念入りに施している姿で子供を乗せた。必ず動く、探偵の勘はそう告げていた

 (次回に続く)

2021年3月5日金曜日

3月5日


 

探偵シリーズバックナンバーより~


「ある外国人妻の実態

 

 『嫁(外国人)は家業(農家)も手伝わなくなり、アルバイトに行くと言っては外出も頻繁で、外泊することも。息子は嫁に何も言えない。このままでは家が途絶えてしまう』。調査を依頼された嫁の車はある日、派遣型風俗(デリヘル)嬢との待ち合わせのメッカとされるレストランの駐車場へ。「まさか、デリヘル嬢?…」すると、隣へ白いセダンが止まった。(前回より)

 白いセダンには60歳代半ばとおぼしき紳士が。嫁はためらうこともなく、白いセダンへ乗り込む。その様子から、初対面の男性ではないことは確かである。そして、白いセダンはラブホテルへと消えた。

 しかし、今回の調査は単なる浮気の有無ではなく、嫁の実態をつかまなくてはならない。もしかしたら、風俗嬢なのか?それとも不倫なのか…。いつにも増して細かい観察が必要となるため、現場の緊張感は高まる。

 約2時間後、ラブホテルを後にした白いセダンは、再び嫁の車の隣へ。車内での2人の様子を観察するために、正面にあるアパートへ回り込み車内をうかがう。ほどなく嫁が降りると、男性の車がすぐ動きだした。尾行を白いセダンに切り替え追尾すると、郊外の小さな会社に入った。

 後日の調査で、この男性はこの会社の経営者であることが判明した。その後2 週間、嫁をマークするが、自宅とアパートを行き来しているだけで、アルバイトをしている様子もなく、男性に会うこともなかった。これでは調査の核心に触れられない。

 やむを得ず、その初老の紳士に接触を試みた。最初は否定していた男性も、最後は観念したかのように「知り合ったのは、女性(嫁)が3カ月前まで勤めていたスナック。いつしか愛人のような関係になり、月に2度ホテルへ行き、手当てを渡していた。アパートは私が保証人となり、家賃を負担していた。結婚しているとは聞いていなかった」と、すべてを語ってくれた。

 後日、依頼人である舅・姑と親族へ報告。意外なほど驚きはなかった。ただ、絶対に許せないと言った姑の言葉は重く強く印象的だった。

 

2021年3月1日月曜日

3月1日

 


探偵シリーズバックナンバーより~


「ある外国人妻の実態

 

 『嫁(外国人)が、身勝手な行動で困り果てている。同居にもかかわらず、ここ一年まったく家(農家)の手伝いをしなくなった。子供もつくらない。夜は、飲食店のアルバイトと言い、勝手に出て行ってしまうし、飲食店の名前どころか、場所も言わない。外泊することもたびたびある。嫁は28歳で、息子とはふたまわり近くも離れている。息子は、やっと結婚できたこともあり、嫁のいいなりで、怒ることさえしない。息子に進言してもまったくとりあってくれない。このままでは、家が途絶えてしまう』と相談に訪れたのは、県北で代々農業を営む70代の夫婦とその親族。嫁がアルバイトに行くという日に尾行することに。

 日が暮れ始めたころ、化粧もせずに普段着で、運転席に乗り込む。家を出た嫁は、宇都宮市街地を抜け、郊外の短期賃貸型アパートの一室へ入る。誰かのもとを訪れたのか? すぐさま、探偵のひとりをベランダ側に回し電灯がついているかどうかの確認を急ぐ。電灯はついていない。部屋には誰もいないのか?しかも、自分で開錠し室内へ入った。それとも、誰かが来るのか? 予断を許さない張り込みが続く。しかし、予想に反して、午前0時を回っても、誰も来ないどころか、勤めにも出ない。明かりも消えた。ひとりで、泊まる? この不可解な行動に戸惑う。

 依頼人との協議により、状況に変化があるまで張り込みを続行することになった。張り込みから18時間を経過した、お昼頃、昨日とは見違えるほどの化粧を施し、小奇麗な服に身を包み、自分の車に乗り込む嫁の姿が。車を15分ほど走らせ、ラブホテル街に隣接するレストランの駐車場の端に車を乗り入れた。ここは、知る人ぞ知る派遣型風俗(デリバリーヘルス)嬢との待ち合わせのメッカである。嫁は風俗嬢なのか? いずれにせよ、必ず、男性と落ち合うと探偵の勘が教えてくれる。

 すると、嫁の車の隣へ白いセダンが並んだ。間違いない…。

 (次回に続く)