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2022年3月30日水曜日

2022.3月30日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「最悪の妻…妻と2人の男たち

 

 【弁護士の紹介で嫁の素行調査を依頼してきた60代の夫婦。二世帯住宅に暮らす息子は半年前から嫁と3歳の娘を残し関西に単身赴任中。孫娘のふとした言葉から嫁の行動に疑念を抱き、ある業者に調査を依頼。結果がでないどころか、警察沙汰にまでなったという。両親は弁護士にGKを紹介された。尾行が発覚している対象者ほど厄介なものはないが、GKの威信をかけた尾行が始まった。警戒しながらも嫁が動き出した】

 2人で宿泊したという証拠を押さえるためには、翌日ドアを開け、チェックアウトの映像まで撮らなければならない。2人が入室した部屋のドアの開閉が見える部屋は二つ。待機するスタッフに連絡を入れ、「不審がられないように(今後の調査の影響上詳細は掲載できません)部屋番号を指定して予約するように」と指示。幸い部屋の予約が取れた。嫁と男性は部屋を出て居酒屋に入った。2人がホテルに戻る前に調査機材を設営する。探偵たちは慎重に尾行を続ける。男は妻よりも年下と分かる20代前半。夜10時を回る頃部屋に戻った。翌朝、いつ退出するかわからない部屋のドアを注視する。2人は10時に部屋を出て、ショッピングモールで嫁を降ろし、男は車で40分ほどの県東の一軒家へ帰宅した。後日の素性調査で、妻が勤務する職場の後輩と判明した。

 ◆第2の男◆2週間後、嫁は、娘を連れて実家へ行くと家を出た。前回とは違い警戒する様子もなく実家へ着いたが依頼人の意向でそのまま調査を続行。午後10時を過ぎた頃、嫁は徒歩で家を出、10分ほどにあるコンビニへ。普段着ではない。間違いなく何かあると探偵たちに緊張がはしる。嫁は立ち読みをしながら、しきりに目を外へ向ける。5分ほどして白いライトバンが止まると嫁は小走りに助手席へ乗り込んだ。ドアの開閉時に点灯するルームランプに映った姿は、前回調査の男性と違う白髪交じりの50歳過ぎの男性だった。車は高速道路に乗り県境のインターで降りて、近くのラブホテルへ入った。不貞の証拠を押さえるため、2人が入室した向かいの部屋に入る。探偵1人は車の中に身を隠す。もう1人は入室して部屋の窓から不貞の映像を撮るための準備をする。外にはバイク追跡班が待機。午前2時過ぎ、カーテン越しにハザードランプが光ったのを見逃さない。嫁がカーテンを開けた。車は嫁を実家前で降ろし、30 分程のアパートに帰宅した。後日の素性調査で、この男性は嫁の職場の上司であることが判明した。

 後日報告。この結果に、両親から出る言葉はなかった。現在は、息子である夫もこの現実を受け入れ、弁護士を介して離婚および男性2人に対する慰謝料請求中である。

 (前回はホームページをご覧ください)

 *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

2022年3月14日月曜日

2022年3月14日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「最悪の妻…妻と2人の男たち

 

 弁護士からの紹介で、「息子の嫁の素行調査をしてほしい…」とGKを訪れた60代の夫婦。息子夫婦は両親が新築した2世帯住宅で暮らし、3歳の娘がいる。半年前に息子が関西に単身赴任になった。月に1度しか帰省しない。嫁は、息子が帰省しない週末は、娘を連れて実家に帰るようになった。2世帯とはいえ、息子がいない以上、気を使うだろうと送り出していた。

 しかし、孫娘と3人で買い物に出かけた時、孫娘が、「ここ〇〇兄ちゃんとママと3人で来たことあるよ!」と思わぬ言葉を口にした。孫娘に問いただしても「ママのお友達」と。息子には心配をかけたくない、でもこのまま放置はしておけないと、息子の姉である長女に相談し一度調査をした。長女は、調査はどこでも同じだろうとある業者に依頼をした。しかし、結果がでないどころか、嫁に尾行が発覚し警察署に駆け込まれるという大失態を犯した。両親は、以前から親交のあった弁護士に相談して、 GKを紹介されたという。尾行が発覚している対象者ほど厄介なものはない。難しい調査になることは十分承知の上で、GKの威信をかけた尾行が始まった。

◆第一の男◆

 土曜日の午後。嫁は実母の体調が芳しくないと、娘を預けて一人で家を出た。化粧っ気もなく普段着のまま。嫁の車は幹線道路に出ると、実家方面である左ウインカーを点灯させたが、左車線に入る寸前で直進方向へ進路変更し、コンビニの駐車場へ入る。周りを確認するような警戒をした後、車でショッピングモールに。ここは店舗を中心として東西南北に駐車場がある。店舗近くにスペースがあるにもかかわらず、店舗から最も離れた南端に停車した。10分程して、今度は北側駐車場に向かい店舗付近に駐車。嫁が化粧をしているのがわかる。嫁は大きな手提げ袋を手に入店して化粧室に入った。着替えた妻が出てきた。車に戻り手提げ袋をしまうと、再び入店し南側出口から出て足早に黒のワンボックスの後部座席に乗り込んだ。運転席には、男性が座っているのが見て取れる。

 そこから市内中心部にあるホテルの地下駐車場へ。カップルを装った探偵は1階のフロント付近で待機。地下駐車場にいた探偵からエレベーターに乗ったと無線が入る。1階に到着すると妻は離れた場所に移動し、男だけがフロントへ。別の探偵が後ろに並び、部屋番号を聞き取り無線で信号を送る。信号を受けた探偵が先回りする。部屋を確認して入室の映像をとらえるべく瞬時に判断。非常口のドアを開け2㌢ほどの隙間を作る。息をひそめ録画スイッチを押す。部屋のドアを開け2人は入室した。ここまではうまくいっている。しかし、これだけでは、不貞の証拠にはならない。

 (次回に続く)

 *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

 

2022年3月9日水曜日

2022年3月9日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「甘い誘惑利用される女性の性

 

 半年前に夫を亡くし手にした数千万円の保険金。インターネット掲示板で手にしたお金のことを書いた。信じられないぐらいの反応があり、ついに一人の男性と交際することに。そして交際相手から、「お店(水商売)をするのが夢なんだ。物件の保証金等1000万円を立て替えてもらえないか」と懇願されなんのためらいもなく1000万円を渡した途端連絡がつかなくなった…。(次回より)

 手掛かりは、解約された携帯電話番号と黒のワンボックスに乗っていたということだけ。所在調査は難航したが、2カ月後、ようやく男の住所が判明した。千葉ではなく、埼玉県北部だった。現地の状況を確認する。そこは、郊外の農村地帯。細い道路に面し、田畑に囲まれた広い敷地内に建つ平屋建ての1軒家。母屋のほかに納屋がある。そして、農業機械とともに黒のワンボックスがあった。

 しかし、まだ断定はできない。本人の映像を抑えて、依頼人に確認してもらわなければならない。張り込む位置が困難を極めた。すぐ不審車両として通報されてしまうのがおちだ。思案の末、玄関先がなんとか確認できる道路向かいの林の中に探偵を配置する。

 7時すぎ、野良着姿の初老の女性が庭に出てきてビニールハウスへと消えた。それから20分後、薄緑の作業着姿の30代とおぼしき男性が出てきた。林に潜んだ探偵がその顔を撮影する。この男が対象者なのだろうか? すぐさまメールに写真を添付して依頼人に送る。「間違いありません」と依頼人。そして、男は黒のワンボックスを運転して家を出た。待機させていたバイクで尾行する。その後、男は勤務先と推定される音響機器メーカーの工場敷地内に入っていった。

 後日の素性調査でその全容が明らかに。男はこのメーカーの工員で、地元の農家へ婿養子に入った。両親と妻は農業を営み小学2年生になる娘との5人家族だった。交際中に語っていた名前も偽名だった。後日、依頼人に報告。しかし、彼の写真を繰り返し見たいと要求する依頼人。貸したお金のこと、お金を返してほしいなどとは一言も言わない。ただひとりの女として、「彼に会いたい…」と涙する姿があった。お金を取り戻してくださいとは一切言わずに、「一度だけ本人に会わせてください」と懇願する。結果的に、われわれが仲介をして、会うことに。

 対面当日…。「いいお店にしてね」と優しいまなざしで伝える女性がいた。恨みつらみも言わない。だまされてはいないと信じることで夢のようなひと時をけがしたくないとする凛(りん)とした恋する女性の姿があった。われわれは何も言うことはできなかった…。

 (前回はホームページをご覧ください)

 *本文は依頼人の了承を得てプライバシーに配慮しています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

2022年3月4日金曜日

2022年3月4日

 

 

探偵シリーズバックナンバーより~

 

「甘い誘惑利用される女性の性


2カ月ほど前の午前3時。電話が鳴った。不思議なほど静かな夜なのに、聞きとれないほど声が小さい。声のトーンから相当悩み苦しんでいるのが分かった。相談者は県内に住む32歳の女性。半年前に夫を不慮の事故で亡くし、小学4年生になる娘と暮らしているという。相談したいので自宅に来てほしいとのことで、後日、女性スタッフを同伴して自宅を訪問した。

 築30年は経過しているだろうか、敷地内に入った途端、木造平屋建ての家屋からは線香の匂いが漂ってくる。庭も雑草が茂り、湿気のせいもあってか独特の匂いに包まれていた。この荒れている様子から、精神的に相当疲弊していることを覚悟して自宅にあがった。

 そこには、真新しい仏壇と亡き夫の遺影が目に飛び込んでくる。化粧もせず、短めにカットされた髪は、どこか中性的な印象を受ける。苦悩する表情の中にも、どことなく人のよさがにじみ出ている。女性は、「話しにくいことなのですが…」と言ったきり、黙ってしまった。そして10分後、ようやく声を振り絞るようにして出てきた言葉は、「交際相手と連絡がとれなくなってしまった。お金も貸している」。私たちの頭も混乱する。夫を亡くしてまだ半年交際相手お金

 女性によると、夫が亡くなり保険金など数千万円のお金を手にした。そして、インターネットの掲示板で夫を亡くした寂しさや手にしたお金などについて触れると、信じられないほどの反応があった。正直、これまで生きてきて、男性に相手にされたことはない。いつも、恋愛は小説の中にしかなかった。結婚も妥協の産物だった。こんなにも、私を心配してくれる男性がいるんだ…と夢中になり、ついに、一人の男性と会った。

 彼は、千葉から3時間もかけて来てくれた。背も高くイケメンで、一緒に歩くだけで優越感に支配される。今までのような自分じゃない。この彼のおかげで輝いていける…。もはや、そこには夫を亡くしたばかりという自責の念は、跡形もなく消えうせていた。彼はどこまでも優しく、何時間も話を聴いてくれた。そして、3回目のデートのとき、勇気を振り絞って自分からホテルに誘った。夢のようなひとときだった。それから、千葉からくるたび、車代として10万円を自ら渡すようになっていた。

 そして2カ月後。ホテルでの情事の後、「お店(水商売)をするのが夢なんだ。いい物件があった。物件の保証金等1000万円を立て替えてもらえないか」と懇願され、なんのためらいもなく翌週には現金を渡した。その日の彼は、不動産会社に行くからといい、デートもせずにとんぼ帰りをした。その後一切連絡がとれなくなってしまった…。

 (次回に続く)

 *本文は依頼人の了承を得てプライバシーに配慮しています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

 

2022年2月28日月曜日

2022年2月28日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 


2022年2月アスポより「家を出た夫…献身的な妻への裏切り」

 

夫は都内にある大手金融機関の本店へ新幹線通勤している。

大学で知り合い7年の交際を経て、結婚4年目になる。

夫は幼少の頃父親を亡くしてから、経済的に苦労したという

コンプレックスを抱えているためか、出世欲が強く何よりも

仕事優先。そのため子どももいらないと言う。

妻は、そんな夫がけして嫌ではなく、夫を支えると決めていた。

妻も結婚を機に、大手企業のキャリアを捨てて、都内から夫の母親が

1人で暮らす栃木の実家まで車で20分のマンションへ越してきた。

昨年12月中旬、夫が「しばらく1人になりたい」と突然家を出た。

1年前も同じようなことがあり3日目に帰宅したので、そのうち帰って

来ると深くは考えなかった。しかし、年明けの1月、一方的に離婚する

と連絡があった。弁護士に相談すると、「女の人がいるのでは」との指摘

をうけ、事の重大さに気づいた。

調査開始。まず、本人の生活拠点を特定することが先決。

しかし、勤務先のビルは警備体制が厳重で近くでは張り込めない。

探偵は目抜き通りにある有料駐車場へ車を止め、双眼鏡で退社する

夫を見張る。幸い社員の通用口は通りに面した1カ所であることと、

夫の風貌は大学時代柔道部の重量級であったことから、体格が異様に

目立つ。マスクをしていても容易に判別ができる。午後10時過ぎ、

ようやく夫が出て来た。

電車で40分程の駅に降り立ち、ウイークリーマンションの3階の

部屋を開錠して入った。夫の部屋のドアの開閉を視認できるのは、

向かい側の小さな公園の片隅しかない。そこで、探偵は目立たぬよう

ドアを注視する。女性の出入りがないとも限らない。

張り込みが9時間を経過した翌日の土曜日、夫が施錠し部屋を出た。

最寄り駅とは反対方面に向かう。車が通行できない路地を抜けていく。

徒歩尾行の探偵とその後ろから、バイクを押しながら尾行する探偵が

慎重に後をつける。

行きついた先は、20分ほどの場所にあるカーシェアリングの駐車場。

車が出た。バイクはできるだけ姿をさらさぬよう尾行し走ること15分、

コンビニの駐車場へ止める。夫は降車しない。

すると、コンビニから出て来た女性が車に乗り込んだ。

マスクで顔の確認はできないが、その服装から20歳前後とおぼしき

小柄な女性だった。その後、隣県にあるアウトレットに行く。

ランチタイムのマスクを外したところを狙う。まだ10代ともいえる

女性の顔があった。午後6時、手をつなぎ2人は夫のマンションに消えた。

訴訟に備えて、部屋を出る映像と、女性の素性を割り出さなければならない。

2人が入室してから18時間が経過した翌昼過ぎ2人は出て昨日のコンビニへ

女性を尾行すると近くの一軒家に入った。

後日の調査で、その女性は大学3年生であることが判明。

妻は女子大生と交際していたことに、茫然自失となった…。

 

 

2022年2月21日月曜日

2022年2月21日


 探偵シリーズバックナンバーより~

「『洗脳された息子』生真面目人間の落とし穴」

 

 母親が息子の部屋を掃除していた時に見つけた一通の封筒。花柄模様の封筒だった。息子に悪いと感じながらも中を見てしまった。女性の字で書かれていたことは…。

 県南から相談に来た両親。あいさつする間もなく、その封筒を渡された。そこには、「母の入院治療費用として、800万円お借りします…」と。借用書のつもりなのか?息子は32歳、独身。地元の工業高校を卒業後、ある工場の生産現場一筋で真面目に働いてきた。酒も飲まず、たばこもやらない。女性と交際したこともない。両親の相談はこのことを息子に追及したいが、真偽を見極めることもできないし、本当ならこの先どうしていいかということ。

 後日、GKスタッフと息子二人だけで話し合う段取りをつける。面会の日、息子は不安げでもなく、悪びれた様子もなく、「結婚の約束をしてますから」と前置きし、淡々と事の経緯を話してくれた。

 半年前、ある風俗店に行ったという。女性と肌を重ねたのはこれが初めての経験だった。その女性に夢中になり、通い詰めて10回目ぐらいのとき、身の上話をされた。店を辞めたいけど、母が難病で、都内の特別な病院に転院が必要で膨大な費用がかかる。風俗はお金になるけど、体がつらい。あなたの奥さんになれたらいいのにと泣き崩れた。

 息子は、愛する彼女のために800万円は貸したのは当然のことと信じきっている。その彼女と会っているのかという質問にも、都内の病院で母親を看病しているから会えるわけない、と言い切る息子。だまされているのは火を見るよりあきらかだが、信じて半ば洗脳されている者にたいして、頭ごなしに否定すれば、反感を買い情報を引き出せない。同調する役割を演じ、携帯に写した女性の顔が確認できた。そして、息子の目を覚まさせるために、内緒で彼女の素性を調査することに。

 わずかな手掛かりながら、なんとか居場所が判明。隣県のアパートで男と同棲(どうせい)していた。明らかに一般人とは違う危険な雰囲気をまとった男。毎日のように二人でパチコン店に通いつめている。母親の入院も真っ赤なうそ。年齢も氏名もうそ。この実態を息子に突きつければ、目をさまし、場合によっては警察への被害届を出すことを視野に入れられると、親とともに説明した。しかし期待はもろくも崩れた。「この写真もビデオも何かの間違いですよ。彼女がうそをつくわけがないでしょ。だって、結婚の約束もしてるんだから」とまったく意にかえさない。

 携帯に電話を入れてみろと父親に詰められても、病院内だから電話しないように言われてると自室に戻ってしまった。そこには、茫然自失の両親とあらためてだまされる者の怖さを知った我々が残された…。

 *本文は依頼人の了承を得てプライバシーに配慮しています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

2022年2月18日金曜日

2022年2月18日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「裏切り

 

 『妻の確信どおり、女性を乗せた夫の車はラブホテルへ。しかし思わぬ問題が。このホテルは、位置、造りから部屋を出る映像を撮るのが極めて困難。裁判でも立証できる映像を撮りたい。探偵たちの試行錯誤が始まった。「裏切り①」前回より。

 このホテルは、北・東・南の三方が住宅地に隣接していて塀で仕切られている築20年は超える古いラブホテル。駐車スペースの上が部屋となっており、ドアも駐車スペースの側面にあり、カーテンを閉めればドアの開閉はまったく外からは見えない構造になっている。

 しかも、走行スペースは、車のすれ違いも難しいほど幅がない。夫の車も最初に入れようとした東側の駐車場所には入れにくく、唯一住宅街と隣接していない西側の部屋に入った。夫が入室した部屋の前面には、給水タンクと植栽があり、その間に、軽自動車ならギリギリ駐車できるスペースがある。

 しかし、ホテルの従業員に不審がられずに待機(張り込み)は可能か?いずれにせよ、長時間待機するのは不可能だ。依頼人の情報から推測すると、入室している時間帯は午後1時半から3時半。調査車両を軽ワゴン車に変え、デリバリーヘルス嬢の送迎を装い午後3時から待機させチャンスをうかがうことにした。

 すぐさま、女性スタッフをデリヘル嬢に変装させ車に。案の定5分とたたないうちに従業員が確認に来て、詰問されたが、お客さまに依頼されたよう演技でその場を繕う。限界は30分。しかし、退室時間推定の3時半になってもドアは開かない。

 するとまた、別の従業員がこちらに向かってくる。待機の限界か。と、その瞬間、満面の笑みを浮かべたふたりの姿が現れた。完ぺきにビデオに収める。カーテンを開ける前に女性を車に乗せなかった夫のミスが致命傷となった。

 後日の報告で、さらに驚きの事実が。相手の女性は夫同士が中学の同級生であり、子供も学年違いで同じ学校に通っている。家族の付き合いもある。同じ浮気でもこの「裏切り」は、とてつもなく深い傷跡を残した。

 

2022年2月16日水曜日

2022年2月16日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「裏切り

 

 「浮気の確証はある。とにかく、証拠がほしい。」と、友人を伴って相談に訪れた県北在住の30歳代後半の妻。『浮気の根拠は?』の問いに、友人(相談に同伴した)が、夫がパチンコ店の駐車場で女性を助手席に乗せるのを偶然目撃したのだという。

 家業を継いでいる夫の経理の手伝いをしている妻は、記憶を喚起した。すると水曜日の午後1時から4時の間に限って、取引先との打ち合わせと言ってほぼ定期的に夫が出かけていることに気づいた。まったく疑いを持たなかった自分自身がくやしい。

 友人夫婦が水曜日にパチンコ店で待ち伏せした。2週続けて、その女性を乗せてどこかに向かった。友人夫婦は尾行を試みるが、まったくうまくいかなかった。

 調査開始。既にパチンコ店の駐車場に女性の車は来ていた。ほどなく夫の車が駐車場に来たが、すぐには近づかない。車内で女性が携帯を手に取る様子がわかる。女性の車だけがゆっくりと駐車場を出る。警戒している。しかしそれは、探偵にとっては想定内のこと。

 駐車場外の田んぼのあぜ道に姿を隠していた追尾車両が女性の車をマークする。女性の車は近くのスーパーに入り、日用品を購入する。これは、よく妻が浮気をする場合のアリバイ作りに使われる手だ。追尾車両に無線が入る。夫の車が出たと。

 夫の車は追尾せずに、スーパーに他の追尾車両を配置させる。互いに満面の笑みを浮かべ、女性は助手席に乗り込んだ。既に、助手席のシートは深く倒されていた。パチンコ店を出る時、追尾しなかったため、夫の運転は警戒を解いたものとなっていた。そして、予定通りラブホテルへ。

 しかし、思わぬ問題が起きた。このラブホテルは、その位置、造りから部屋を出る映像を撮るのが極めて困難なホテルだった。万が一裁判となった場合でも有無を言わせず通用する証拠を手に入れたい。探偵たちの試行錯誤がはじまった…。

 (次回に続く)

 

2022年2月7日月曜日

2022年2月7日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「無防備な夫・覚悟を決めた妻

 

 「夫のスマートホンを手にすると、SNSで知り合ったとされる女性との赤裸々なやりとりと密会場所に夫がアパートを契約したという内容があった。写真フォルダには女性が寝そべっている写真もあった…」(前回より)

 午後6時、宴会が終わった。夫は最後に車を出し、携帯を片手に自宅とは違う方面へ車を走らせる。カップルにふんした探偵が乗る追跡車両と、その後方にバイクが、慎重な間合いを取りながら尾行する。

 幹線道路を走ること20分、夫の車は信号のない路地を左折したかと思うと、急に田園地帯へ向かう脇道にそれた。帰りが遅いことに女でもいるのかとなじった妻の行動が、夫の警戒心を招いている可能性もある。

 尾行が発覚することはプロとして許されない。追跡車両は脇道に入ることなく通り過ぎる。50㍍後方からついてきたバイクは、すべてのライト類を消して、夫の車のテールランプを追いながら、追跡車両に無線で位置を知らせる。

 夫の車は、田園地帯の抜け道を通り過ぎると、ある小学校の裏手にある分譲地の中に入り、公園脇に車を停車した。この付近に夫が密会場所として契約したアパートがあるのか? 公園と道路の境に建つ古ぼけた街灯の明かりだけを頼りに目を凝らす。すると、30㍍ほど先に、3方を一軒家に囲まれて、ひっそりと建つ駐車場のない2階建ての古いアパートがあった。

 この方向からは、2階部屋の一部のベランダ側しか見えない。追跡車両を対面方向へ配置させ待機させる。すると、夫が降車しアパート方面へ歩き出す。やまを張り、カップルを装った探偵2名を先にそのアパートへ向かわせる。対象者が警戒していたとしても、その警戒の目を向けるのは後方でしかない。先にカップルがアパートの軒先に居ても不審がられることはないからだ。

 どこの部屋に入るのか?夫は1階の一番奥の部屋のチャイムを押した。開けたドアには、女性の腕が見えた。先に女性が待っていたということになる。出入りの映像を抑えなくてはならない。軽ワゴン車を現場に運ばせ、近隣住民の不審の目をそらすため、ドア側面には「○○工務店」という看板を取り付け、後部座席に身を隠した探偵がビデオを片手にドアを注視する。他の探偵は、出てきた女性を追尾すべく、近くに車を止め、エンジンを切り暗闇の中で寒さと対峙する。張り込みは辛抱との闘いだ。

 もうすぐ日付が変わろうとしたころ、2人は出てきた。女性は夫の車に乗って、市内の24時間営業のスーパーで車を乗り換え、10分ほどにある、明かりのついていた一軒家に帰宅した。そこには、他の車と真新しい子どもの自転車が置いてあった

 (前回はホームページをご覧ください)

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2022年2月4日金曜日

2022年2月4日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「無防備な夫・覚悟を決めた妻

 

 「弁護士からの紹介で…」と県東に住む、30代の妻。小柄で、ショートカットが似合う。小気味いい話しぶりが印象的だ。赤いセルフレームが目の強さを印象づける。夫は、大手企業の管理職をしている。夫には、離婚歴がある。10年前に会社の同僚と職場結婚をしたが、舅(しゅうと)・姑(しゅうとめ)との折り合いが悪く、わずか半年で嫁が家を出た。

 妻にも、離婚歴がある。大きな兼業農家に嫁いだが、子どもができないことを姑になじられた。夫はかばってもくれず、嫌気がさして、3年間の結婚生活にピリオドを打った。それからすぐに派遣会社に登録して、夫の職場に派遣されてきたのが、依頼人である妻だった。同じ境遇もあってか、2年前に夫と再婚したのは自然の流れだったという。

 前夫は気が弱い半面、酒を飲むと暴れた。そのせいか、今の夫は酒が好きじゃないから結婚した、という。その夫が変わった。めったに飲まない夫が、去年の夏、スマートホンを手にしてからというもの、夜のみならず、休みの土日も頻繁に家を空けるようになっていったという。

 そしてある日、夫が酩酊( めいてい)し深い眠りについた時、妻は自責の念にかられながらも、そのスマートホンを手にしてしまった。すると、SNSで知り合ったとされる女性との赤裸々なやり取りが残されていた。その中には、密会場所として夫がアパートを契約したという内容もあった。フォトフォルダを開けてみると、そのアパートらしき部屋で、女性が枕を抱いて寝そべっている写真もあった。

 妻は、ショックというより、まるで無防備な夫のゆるさと、メールで使われていた絵文字や幼稚な言葉の表現などに、一気に夫に対する気持ちが興ざめした、と何かが吹っ切れたように淡々と話す。そこには、夫に対する恨みとか女性に対する嫉妬ではなく、これからの人生を見据えた強い人間としての妻が構えていた。

 そして、メールの内容から写真まで証拠になりそうなものは全てデジカメに写し弁護士に相談した。しかし、これだけでは浮気つまり不貞の証拠としては立証が難しい、密会場所の出入りを抑えることが必要と、GKに来た。調査日は忘年会イベントである管理職のゴルフの日とした。

 妻は、この日を調査日と決めた理由をこう語る。「これ見よがしに、忘年会のスケジュールをテーブルに置いて身の潔白をアピールしている」と。ゴルフ場から夫の車を尾行する。宇都宮市郊外の中華料理店。探偵も潜入すると、奥の広間でゴルフの成績発表をしている。20分後、夫が携帯を耳に当てながら店外へ出てきた。依頼人に確認しても夫からの電話はないという。間違いなく密会する。夫のにやついた顔がそれを証明していた

 (次回に続く)

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2022年2月2日水曜日

2022.2月2日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

150 万円の真実…57 歳主婦」

 

 「男性に総額150万円を貸した…」という県南に住む57歳の主婦。借用書もない。唯一の証は、男性に振り込んだ銀行口座と今はつながらない携帯電話。相手の住まいも分からない。行政機関へ相談しても聞いてもらえず、揚げ句「男女の関係があった場合だと」と、胸を引き裂かれる侮蔑の言葉を浴びせられたことも、と涙ぐむ。

 依頼人は、公務員として約30年間勤めてきたが、3年前に不慮の事故で息子を亡くし、ショックのあまり退職。それからは、気を紛らわせるために、友達に誘われた動物保護関係のボランティアに参加していた。そこでボランティアに来る、亡くした息子と同世代の男性と知り合った。動物に接する優しいまなざしと、気さくに話しかけてくれることにうれしさが募っていく。それが楽しみとなり、息子の死の痛みが少しずつ和らいでいくようだった。

 将来の夢は飲食店をやることと熱く語ってくれた男性は、父親を知らない。2歳の時離婚した母に育てられたけど、その母も2年前にがんで他界した。犬や猫が好きだったけど、とても飼える環境にはなかったから、仕事の合間にここに通うようになった。現在は自動車工場で期間工員として働いている。依頼人は、男性の不幸な生い立ちを聴いて涙にくれたという。そして、開業資金を融資すると申し出た。その時の喜んだ顔が、嘘だとは信じられないと、いまだに心の片隅で信じている自分がいると、苦悩を語ってくれた。そんな時、わらにもすがる思いである調査会社に頼んだが、ずさんな報告書だけで、何も分からずじまいだったという。不満も言えずに、泣き寝入りをするしかないと諦めかけていた。そんな時、以前から親しくしている会社の女性経営者に打ち明け、GKを紹介されたという。この女性経営者は、金融機関主催の講演会に参加した時、「探偵の有効活用について」というGK探偵事務所の講演を聞いていた。依頼人の望みは、お金よりその男性の真実を知ること。調査開始。20日後その男性らしき人物が判明した。両親が離婚したことは本当だったが、母親は死んではいない。再婚し、夫とその間にできた子供たちと生活している。本人は、早朝の宅配便の荷物仕分けのバイトに通い、10歳年上の女性と同棲、女性の小学生の娘と、犬・猫と共に借家に暮らしていた。

 後日、そのすべての映像を依頼人に見てもらう。依頼人は、その映像を食い入るよう見つめた。暴かれた嘘。しかし、怒るどころか目が潤んでいた。慎ましい生活ぶりと、子供や犬に向けるまなざしは、私と接していた時と変わらない。だまそうとしたわけじゃない、事情があったに違いない、連絡が来ることを信じますと事務所を後にした。

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2022年1月28日金曜日

2022年1月26日水曜日

1月26日

 




探偵シリーズバックナンバーより~

 

「最悪の妻…妻と2人の男たち

 

 【弁護士の紹介で嫁の素行調査を依頼してきた60代の夫婦。二世帯住宅に暮らす息子は半年前から嫁と3歳の娘を残し関西に単身赴任中。孫娘のふとした言葉から嫁の行動に疑念を抱き、ある業者に調査を依頼。結果がでないどころか、警察沙汰にまでなったという。両親は弁護士にGKを紹介された。尾行が発覚している対象者ほど厄介なものはないが、GKの威信をかけた尾行が始まった。警戒しながらも嫁が動き出した】

 2人で宿泊したという証拠を押さえるためには、翌日ドアを開け、チェックアウトの映像まで撮らなければならない。2人が入室した部屋のドアの開閉が見える部屋は二つ。待機するスタッフに連絡を入れ、「不審がられないように(今後の調査の影響上詳細は掲載できません)部屋番号を指定して予約するように」と指示。幸い部屋の予約が取れた。嫁と男性は部屋を出て居酒屋に入った。2人がホテルに戻る前に調査機材を設営する。探偵たちは慎重に尾行を続ける。男は妻よりも年下と分かる20代前半。夜10時を回る頃部屋に戻った。翌朝、いつ退出するかわからない部屋のドアを注視する。2人は10時に部屋を出て、ショッピングモールで嫁を降ろし、男は車で40分ほどの県東の一軒家へ帰宅した。後日の素性調査で、妻が勤務する職場の後輩と判明した。

 ◆第2の男◆2週間後、嫁は、娘を連れて実家へ行くと家を出た。前回とは違い警戒する様子もなく実家へ着いたが依頼人の意向でそのまま調査を続行。午後10時を過ぎた頃、嫁は徒歩で家を出、10分ほどにあるコンビニへ。普段着ではない。間違いなく何かあると探偵たちに緊張がはしる。嫁は立ち読みをしながら、しきりに目を外へ向ける。5分ほどして白いライトバンが止まると嫁は小走りに助手席へ乗り込んだ。ドアの開閉時に点灯するルームランプに映った姿は、前回調査の男性と違う白髪交じりの50歳過ぎの男性だった。車は高速道路に乗り県境のインターで降りて、近くのラブホテルへ入った。不貞の証拠を押さえるため、2人が入室した向かいの部屋に入る。探偵1人は車の中に身を隠す。もう1人は入室して部屋の窓から不貞の映像を撮るための準備をする。外にはバイク追跡班が待機。午前2時過ぎ、カーテン越しにハザードランプが光ったのを見逃さない。嫁がカーテンを開けた。車は嫁を実家前で降ろし、30 分程のアパートに帰宅した。後日の素性調査で、この男性は嫁の職場の上司であることが判明した。

 後日報告。この結果に、両親から出る言葉はなかった。現在は、息子である夫もこの現実を受け入れ、弁護士を介して離婚および男性2人に対する慰謝料請求中である。

2022年1月24日月曜日

1月24日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

「最悪の妻…妻と2人の男たち

 

 弁護士からの紹介で、「息子の嫁の素行調査をしてほしい…」とGKを訪れた60代の夫婦。息子夫婦は両親が新築した2世帯住宅で暮らし、3歳の娘がいる。半年前に息子が関西に単身赴任になった。月に1度しか帰省しない。嫁は、息子が帰省しない週末は、娘を連れて実家に帰るようになった。2世帯とはいえ、息子がいない以上、気を使うだろうと送り出していた。

 しかし、孫娘と3人で買い物に出かけた時、孫娘が、「ここ〇〇兄ちゃんとママと3人で来たことあるよ!」と思わぬ言葉を口にした。孫娘に問いただしても「ママのお友達」と。息子には心配をかけたくない、でもこのまま放置はしておけないと、息子の姉である長女に相談し一度調査をした。長女は、調査はどこでも同じだろうとある業者に依頼をした。しかし、結果がでないどころか、嫁に尾行が発覚し警察署に駆け込まれるという大失態を犯した。両親は、以前から親交のあった弁護士に相談して、 GKを紹介されたという。尾行が発覚している対象者ほど厄介なものはない。難しい調査になることは十分承知の上で、GKの威信をかけた尾行が始まった。

◆第一の男◆

 土曜日の午後。嫁は実母の体調が芳しくないと、娘を預けて一人で家を出た。化粧っ気もなく普段着のまま。嫁の車は幹線道路に出ると、実家方面である左ウインカーを点灯させたが、左車線に入る寸前で直進方向へ進路変更し、コンビニの駐車場へ入る。周りを確認するような警戒をした後、車でショッピングモールに。ここは店舗を中心として東西南北に駐車場がある。店舗近くにスペースがあるにもかかわらず、店舗から最も離れた南端に停車した。10分程して、今度は北側駐車場に向かい店舗付近に駐車。嫁が化粧をしているのがわかる。嫁は大きな手提げ袋を手に入店して化粧室に入った。着替えた妻が出てきた。車に戻り手提げ袋をしまうと、再び入店し南側出口から出て足早に黒のワンボックスの後部座席に乗り込んだ。運転席には、男性が座っているのが見て取れる。

 そこから市内中心部にあるホテルの地下駐車場へ。カップルを装った探偵は1階のフロント付近で待機。地下駐車場にいた探偵からエレベーターに乗ったと無線が入る。1階に到着すると妻は離れた場所に移動し、男だけがフロントへ。別の探偵が後ろに並び、部屋番号を聞き取り無線で信号を送る。信号を受けた探偵が先回りする。部屋を確認して入室の映像をとらえるべく瞬時に判断。非常口のドアを開け2㌢ほどの隙間を作る。息をひそめ録画スイッチを押す。部屋のドアを開け2人は入室した。ここまではうまくいっている。しかし、これだけでは、不貞の証拠にはならない。

 (次回に続く)

 *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

 

2022年1月19日水曜日

2022.1.19

 




探偵シリーズバックナンバーより~

 

ストーカー「 警察に言えない理由」

 

 依頼人は30歳の女性。化粧品販売の店頭に立っている。気品を備えた、優しい美貌の持ち主である。しかし、相談に訪れた彼女は、化粧も台無しになるほどに涙を濡らした。「私も悪いんです」と言葉を詰まらせた。初秋に行われた中学の同窓会。全クラスが対象で70名近くは集まった。席はくじ引きで、たまたま隣り合わせた男性と意気投合した。

 彼女の夫は、県内事業所の閉鎖に伴い春から九州の事業所へ単身赴任している。同居する舅(しゅうと)・姑(しゅうとめ)に気兼ねしながら子供二人を預け仕事をする。虚しさに押しつぶされそうになる。次第に広がる「心の隙間」。同窓生の彼と会うようになるには時間はかからなかった。彼はいやな顔せずに愚痴を聴いてくれた。それだけで救われた。彼女は夫を愛していたし、絶対に深い関係にはならないと決めていた。今思えば、「魔がさした」とか言いようがないと後悔する。ある日の姑の言動が許せず、自暴自棄になり、彼女からホテルに誘った。しかし、自己嫌悪にさいなまれた彼女は、彼に別れを告げた。彼は納得できないと追いすがってきた。昼夜かまわずに携帯が鳴る。着信拒否にする。すると彼の行動は、エスカレートし、彼女の仕事先にまで姿を現すようになった。警察に相談し被害届を出そうと思ったが、お互いの家庭に不倫がばれることになったらと思うと、怖くて踏み出せなかった。

 調査開始。まず、ストーカーの証拠を撮ることが先決。仕事を終えた男を尾行する。彼女の勤務先の駐車場へ車を乗り入れ、彼女の車から死角になる絶妙の位置に駐車する。そして、トランクを開け何かを取り出す。手にしたのはビデオカメラだった。

 やがて、仕事を終えた彼女が出てきた。彼女のビデオ撮影に夢中になっている男には、まさか自分の行動が撮られているとは思わない。彼女の車が出て10分ほどで、男の車が動いた。向かった先はインターネットカフェ。時間を置き、男の部屋をのぞく。男は、ビデオで撮影した彼女をカードに編集したものをパソコンで見ていた。このパターンが2日に一回。彼女は気持ち悪いと恐怖におののく。彼女は恐怖と戦う覚悟を決めた。我々が撮影現場をとり押さえ、カードとビデオを押収し、念書を書かせた。テーブル下の彼女の脚の震えは止まることはなかった

 「悩みというものに基準はありません。誰にも話せない悩みと諦めないでください。解決の糸口を真剣に見つけ出します。それがGKイズムですから」と駒木代表取締役。

 *本文は依頼人の了承を得てプライバシーに配慮しています。写真はイメージです。文章とは関係ありません。

 

2022年1月10日月曜日

2022.1月10日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

◇謹賀新年◇

 『真実は時に残酷なものです。

 しかし、真実を知る勇気なくして本当の幸せは来ないのです』

 GK探偵事務所では、他社でありがちな現場を知らない

スタッフだけで相談をうけることはありません。

現場最前線の探偵が直接悩みをお伺いします。

そのため調査の明確な説明と客観的かつ具体的な金額の提示が

できるのです。調査には必ず様々なリスクが伴いますが、

そのリスクについて十分に説明・同意をいただくことが基本です。

 昨年を振り返ると、悪徳業者にだまされた等との駆け込みが

いくつもあり、とても残念な想いをしました。

 【探偵選びのワンポイントアドバイス】

ネット上での巧みな宣伝文句や、「格安」等の宣伝文句に

惑わされることなく、必ず自分の目で信頼できる探偵かどうかを

見極めてください

 《実際の事例》

インターネットで、他の探偵会社の名前を利用して自社に

誘導するようなサイト。有料で自作自演のホームページを作成して、

自社を「ランキング1位」に評価し、他の探偵社を勝手に順位付けする。

相談者に「当社が一番」と思い込ませ、巧みに契約を迫る。

■GPSの位置情報のみで調査報告書や安さだけを売りにしている

「素人探偵」「悪徳探偵」

・値段が安かったので依頼したら、車両にGPSを装着するだけで、

車を乗り換えられたり、誤差があるなどの理由で、まったく証拠もとれずに、

多額の費用をとられた。

・浮気(不貞)の証拠にするために必要不可欠な映像の撮り方が

できていないため、お金をかけたのに、弁護士に「証拠にならない」

「裁判で勝てない」と言われた。

 【探偵としての信頼の証】

 弊社は認定が難しいとされている「警備業(第4号身辺警護)」の

許可を栃木県公安委員会から受けています。

この許可があることでDV被害者の警護や浮気相手との話し合いの

同行、ストーカー被害者の警護等依頼人の生活を守ることが

認められている唯一探偵社です。また、

GKは弁護士(栃木県・埼玉県・東京都)からの紹介が過半数を

占めるほど弁護士から信頼を寄せられています。