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2022年2月28日月曜日

2022年2月28日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 


2022年2月アスポより「家を出た夫…献身的な妻への裏切り」

 

夫は都内にある大手金融機関の本店へ新幹線通勤している。

大学で知り合い7年の交際を経て、結婚4年目になる。

夫は幼少の頃父親を亡くしてから、経済的に苦労したという

コンプレックスを抱えているためか、出世欲が強く何よりも

仕事優先。そのため子どももいらないと言う。

妻は、そんな夫がけして嫌ではなく、夫を支えると決めていた。

妻も結婚を機に、大手企業のキャリアを捨てて、都内から夫の母親が

1人で暮らす栃木の実家まで車で20分のマンションへ越してきた。

昨年12月中旬、夫が「しばらく1人になりたい」と突然家を出た。

1年前も同じようなことがあり3日目に帰宅したので、そのうち帰って

来ると深くは考えなかった。しかし、年明けの1月、一方的に離婚する

と連絡があった。弁護士に相談すると、「女の人がいるのでは」との指摘

をうけ、事の重大さに気づいた。

調査開始。まず、本人の生活拠点を特定することが先決。

しかし、勤務先のビルは警備体制が厳重で近くでは張り込めない。

探偵は目抜き通りにある有料駐車場へ車を止め、双眼鏡で退社する

夫を見張る。幸い社員の通用口は通りに面した1カ所であることと、

夫の風貌は大学時代柔道部の重量級であったことから、体格が異様に

目立つ。マスクをしていても容易に判別ができる。午後10時過ぎ、

ようやく夫が出て来た。

電車で40分程の駅に降り立ち、ウイークリーマンションの3階の

部屋を開錠して入った。夫の部屋のドアの開閉を視認できるのは、

向かい側の小さな公園の片隅しかない。そこで、探偵は目立たぬよう

ドアを注視する。女性の出入りがないとも限らない。

張り込みが9時間を経過した翌日の土曜日、夫が施錠し部屋を出た。

最寄り駅とは反対方面に向かう。車が通行できない路地を抜けていく。

徒歩尾行の探偵とその後ろから、バイクを押しながら尾行する探偵が

慎重に後をつける。

行きついた先は、20分ほどの場所にあるカーシェアリングの駐車場。

車が出た。バイクはできるだけ姿をさらさぬよう尾行し走ること15分、

コンビニの駐車場へ止める。夫は降車しない。

すると、コンビニから出て来た女性が車に乗り込んだ。

マスクで顔の確認はできないが、その服装から20歳前後とおぼしき

小柄な女性だった。その後、隣県にあるアウトレットに行く。

ランチタイムのマスクを外したところを狙う。まだ10代ともいえる

女性の顔があった。午後6時、手をつなぎ2人は夫のマンションに消えた。

訴訟に備えて、部屋を出る映像と、女性の素性を割り出さなければならない。

2人が入室してから18時間が経過した翌昼過ぎ2人は出て昨日のコンビニへ

女性を尾行すると近くの一軒家に入った。

後日の調査で、その女性は大学3年生であることが判明。

妻は女子大生と交際していたことに、茫然自失となった…。

 

 

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