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2020年10月5日月曜日

10月5日

 


探偵シリーズバックナンバーより~

 

告発!妻の浮気・定年を迎えた夫の苦悩

 

 【近年、妻の浮気の相談に来る夫の数が増えている。一昔前は、浮気というと夫と相場が決まっていた…】 

 弁護士の紹介で58歳の夫が相談に来た。小さな体に、真面目さと気の弱さがうかがえる。2月末で40年近く勤めた会社生活にピリオドを打った。定年選択制で退職し、4月からは関連会社で嘱託として第2の就職をすることになっている。誠実さだけが取りえで、酒・たばこもやらず、人付き合いも苦手で、管理職にもなれなかったと自虐的に冷笑する。2人の子どもは、共に結婚して離れて暮らしている。

 妻は8歳年下の50歳。短大を卒業し、結婚後も勤めていた会社を、妊娠をきっかけに退職。下の子が高校に入学したのを機に、その会社にパート社員として再雇用された。妻の浮気の疑惑は、妻の知人という女性からの匿名の手紙での告発だった。妻の不倫相手の名前、3年以上も不倫関係があることもつづられていた。そして、自己嫌悪に陥りながらも、妻のタンスの奥をのぞいてしまった。そこには目にしたこともないような派手な下着が隠されていた。疑惑が確信に変わった瞬間だった。頭が真っ白になった。

 妻は、地味で真面目、どこにでもいるような平凡な女性だった。夫が語る夫婦像は、大きなけんかなどもしたこともない、つまり、不満も少ない反面、楽しさも希薄で、共通の趣味もない夫婦だったと回顧する。夫いわく、真面目なだけの物足りない夫だったと思うと。そして、調査をして真実を知り、告発が本当だとしても、今は離婚のことは考えられない。証拠を得て、不倫相手と別れ、妻が心から反省し謝罪をしてくれたなら、修復に向けて努力すると。真実と向き合わない事には、見えない男に憎悪し、妻に対しての嫉妬に苦悩するだけのつらい人生になってしまうと…。

 歓送迎会で遅くなるという日に調査を決行。妻は、歓送迎会閉会30分前に1人で店から出てタクシーを拾う。バイク尾行班が後を追う。行き着いた先は、10分ほどの自宅とは反対方向の郊外のある有名なコーヒーチェーン店だった。40分後、その店の駐車場に男性を乗せた1台のタクシーが。妻は、店を出て乗り込み、ラブホテルで3時間余りを過ごした。最終的にその男性の家を割る。告発の手紙にあった名前が表札に記されていた。その後、弊社の夫婦問題カウンセラーが夫婦間に入り、結果として妻は涙を流し心から夫に謝罪した。この夫婦の幸せを望まずにはいられない調査だった。

 「浮気(不貞)の証拠は、離婚するためにあるのではありません。夫婦としての絆が、いわゆる雨降って地固まればこれほどうれしいことはないのです。浮気調査の60%は、修復しています」と駒木代表取締役は語る。

 *本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を一切禁じます。

 

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